IA勉強会

HCDプロセスと新しいデザイン教育 浅野 智さん

10/16。横浜デジタルアーツで情報デザインの講師をされている浅野 智さんがトライデントでIAに関する特別講義を行ってくれました。参加したのは名古屋のWEB製作会社の方や他校の学生を含め数十名。今回私は懇親会まで出席させていただくことになっていましたので名刺を持って参加しました。

1.IT時代の問題

日本でIT革命が起きてから急速な情報の流れと技術の発達で世の中にあるものはどんどん便利になってきています。しかしその反面、問題点も多くあります。

  • 情報の多さ→理解が難しい
  • 情報の信憑性→欠落した情報が多い
  • コンピュータの問題性→操作の難しさ

ユーザーのためにデザインされたものがユーザにとって難解なものになっています。では真にユーザーのデザインと言えるものはどういったものでしょう?

2.人間中心のデザイン

使いにくさが少なく良い経験をさせる。これが当てはまります。講義では駅の改札が例として出されていましたが、あれはICカードさえ持っていれば読み取り部にピッとやるだけで間単に改札を通ることができますよね。切符を毎回買う必要はないし切符を入れて取り出す手間も必要ありません。非常に使いやすく解りやすい。ユーザーの為のデザインされた良い例だと思います。

こういった人間中心のデザインをHCD(ヒューマン・センタード・デザイン)というらしいです。そのHCDの特徴として、

スタイル
かっこいいより自然体
価値
ユーザーに良い体験を
視点
利用者の視点

しかしここで間違ってはいけないのがユーザーのことばかり考えてデザインしてはいけないということです。ユーザーのことばかりを考えてデザインするということは結局作り手の思い込みによる使いやすさしか出来ないからです。

1.誰が作る?→[作り手が]
2.誰のために?→[ユーザーのために]
4.どうやって?→[作り手が考えて]
5.結果は?→[作り手の思い込みよる使いやすさ]

では何をどうすれば望むような結果に近づけることが出来るのでしょうか?

3.ユーザー参加型のデザイン

方法としては製作段階の途中でユーザーを参加させることです。これもまた講義で例として出されたお話なんですが、床屋や美容院は常に利用者の意見を聞きながらスタイリングしています。こうして利用者の意見を聞きながら作業を進めることで最善の結果を出そうとしています。考え方はこれと同じです。
ユーザーは使いづらさを体験していながらそれを認識できていない場合があります。無意識にそれは仕草や表情に出ているものですが、それはユーザーの反応を間近で観察していないと解りません。だからユーザーを参加させるということは重要になります。

こうして観察することによって問題点は目で捉えることが出来るようになり情報は視覚化されます。視覚化されれば具体的に各々の問題点を紙の上にデータとして残しじっくりと考察することも出来ますし、より良い改善策を見いだせることが出来るでしょう。

次に重要なのは情報のモデル化です。WEBサイトで言うならカテゴリーのメニューや現在の階層を表すパンくずリスト、リファレンスサイトなどでよく使われているアルファベットの頭文字をとったメニューなどはユーザーが目的を素早く達成する手段として効果的です。ここで覚えていたほうが良い言葉にLATCH(ラッチ)というものがあります。

  • L→Location(位置)
  • A→Alphabet(アルファベット)
  • T→Time(時間)
  • C→Category(カテゴリー)
  • H→Hierarchy(階層)

情報のモデル化をWEBサイト内で使用する場合にはよく使われる手段です。
またモデル化は作り手の意思を正しく伝えることにも役立ちます。例えばFlashコンテンツのようなインタラクティブな部分はデザインカンプを相手に見せただけでは伝わりません。そういった場合はボタンやメインイメージ等の動きのある箇所をパーツとして紙で切り出し、実際にどのように動くのかを相手に見せるとことで伝えることができます。これをペーパープロトタイプと言います。

4.まとめ

人間中心のデザインとは?

  • ユーザーの立場に立って考える(参加させる)
  • 観察や現地へ行く
  • ユーザーが気づいていない点を見つける

5.感想

今回の講義でユーザーにとっての使いやすさを考えるとは、どうやったらわかりやすく伝えることができるだろうと考えるより先に、どのような行動の下で調査をしたら良いのだろうかを考えるほうが大切だと解りいました。前者の場合は明確なワークフローがなく使いやすさというあいまいな観点から答えを出さなければなりませんが、後者であれば調査する対象と状況を決定しその中で見つかる問題点を解決するという一連の流れの下で答えを出すことができると思います。実際にそれほど簡単なことではないですが情報デザインの考え方が少し解ったような気がします。

その後は浅野さんと出席者の数人で懇親会へと移りいろいろとお話をさせていただきました。純粋に楽しかったしつながりも広がって新たに勉強会にも誘っていただいたりと自分にとってはかなり収穫のある勉強会になりました。自分にはない考え方、同じ分野で自分よりはるかに努力している人の話は良い刺激になります。参加して良かった。皆様ありがとうございました。

1 Comment to “IA勉強会”

  1. VERSIONFIVE — 2009 年 10 月 26 日 @ 12:45 AM

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